吉良貴之・仲正昌樹〔監訳〕、伊藤泰・小林史明・池田弘乃・関良徳・西迫大祐〔訳〕
定価:4000円+税 ISBN:978-4-275-00928-9
Drucilla Cornell, Moral Images of Freedom, 2008(amazon)の全訳です。
本書は、ポストモダン・フェミニズムとリベラルな政治哲学の生産的な結合を模索してきたドゥルシラ・コーネルが、カント、ハイデガー、カッシーラー、ファノン、ベンヤミンといった思想家の古典的なテキストをラディカルに読み解く試みです。コーネルはそこで、私たちが世界を認識するときにつねに/すでに前提としている道徳的な枠組みの存在を明るみに出し、いまここにある世界が「他のものでもありえた」ことへの想像力を促します。それによってコーネルの最重要概念である《イマジナリーな領域》、すなわち、自己と世界が絶えず組み替えられていく場での《自由》のあり方が再定位され、私たちが無意識のうちに排除してきた「第三世界」的なるものへの《責任》の可能性が開かれていきます。
装丁はグラフィックデザイナーの谷田幸さんにお願いしました。
ご購入は最寄りの書店、もしくは以下のサイトからどうぞ。
・御茶の水書房、amazon、honto、紀伊國屋
仲正昌樹 金沢大学法学類教授、監訳
吉良貴之 宇都宮共和大学専任講師、監訳、イントロダクションほか訳、解説
伊藤 泰 北海道教育大学函館校准教授、1章
小林史明 明治大学大学院法学研究科博士後期課程、2章
池田弘乃 山形大学人文学部専任講師、3章
関 良徳 信州大学教育学部准教授、4章
西迫大祐 明治大学 法と社会科学研究所客員研究員、5章・結論
翻訳の最終チェックにあたっては、三浦基生さん(一橋大学修士課程、法哲学)にご協力いただきました。