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創価大学法学部 2016年度・前期・金曜2限「テーマゼミ」(90分×1コマ×15回 担当:吉良貴之)

 連絡事項を書いたり、配布物などを置くためのページです(ポータルと内容は同じです)。


【概要】

テーマ:「法哲学入門――「正義」とは何かを考えよう」

 このゼミでは、「法哲学」の現代的な問題について扱います。法哲学というとなんだか難しそう、哲学とかよくわからないしー、と思われるかもしれませんが、心配はいりません。社会的な問題について「ちょっと変わった角度から考えて頭を柔らかくすること」、それがそのまま法哲学です(雰囲気をつかみたい人は、このまとめページをご覧になってみてください。
 扱うテーマとしては、最先端の科学技術が「法」に与える影響などをまずは考えています(エネルギー問題、生殖医療と家族のあり方、科学研究の倫理、などなど)。もちろん、それ以外にも、参加者の希望に合わせて柔軟にテーマ設定したいと思います。これまで扱ったことのあるテーマとしては、動物の権利論、戦争論、改憲問題、スポーツ倫理、宗教と法の関係、死刑存廃問題などがあります。こういった具体的な問題から出発して、「法とは何か」「正義とは何か」という根本的な思考につながっていく面白さを味わってほしいと思っています。
 進め方としては、毎回、課題文献を指定し、担当者にそのまとめと問題提起を最初にしてもらいます(扱う文献は初回に相談して決めますが、昨年度はジュリアン・バジーニ『ビッグクエスチョンズ 倫理』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2015年3月)という本を主に扱いました)。その後、全員でディスカッションして考えを深めます。なお、履修にあたっては、具体的な法律や裁判例など、特定の知識は前提としません。また、講義「法哲学」「法思想史」を履修していなくてもまったく問題ありません。参加方法・発表のやり方・レポートの書き方などがよくわからない場合は丁寧に指導しますので、特に心配はいりません。

【到達目標】

 1)人文・社会科学にまたがる各種の文献を丁寧に読めるようになること。
 2)課題文献を適切に要約し、自分なりの問題意識につなげること。
 3)他の参加者との意見交換を通じ、生産的な「対話」方法を身に付けること。
 4)レポートの基本的な書き方を身に付けること。


【内容と予習課題】

【01 イントロダクション】

 このゼミの内容説明や自己紹介を行った後、みなさんの関心のあるテーマを聞いて、今後のゼミの進め方を決めます。
 予習課題: 法・政治・倫理にかかわる社会問題について、深く考えてみたいと思うテーマ(または文献)をぼんやりとでもいいので考えておいてください。特に「法哲学」に限定する必要はありません。

【02 文献購読とディスカッション (1)】

 この回は担当教員が用意し、レジュメの作り方、レポートの書き方、ディスカッションの仕方などをお話します。
 予習課題: 課題文献(第1回に指定)を読み、自分なりの問題意識をもっておくこと。文献を読んでいないとなかなか有意義な参加ができないので、それだけは必ずお願いします。

【03 文献購読とディスカッション (2)】

 課題文献を決め、ゼミ参加者にレジュメを作ってもらい、内容のまとめと問題提起(だいたい30分程度)を行ってもらいます。それをもとに全員でディスカッションを行います。

【04~15 文献購読とディスカッション (3)~(13)】

 以降、基本的にすべて同様に進めます。なお、参加者の希望に応じて扱う内容や進行方法は柔軟に変更します。


【成績評価】

・平常点: 参加人数によりますが、最低でも2回は発表を行ってもらいます。ほか、議論への参加状況などによっても評価します。(50%)。
・期末レポート: ゼミでの議論を踏まえたうえでテーマを設定し、自分なりに整合的と考える立場から一貫した論述ができるかどうかを問います。(50%)

【参考文献】

・授業中に適宜、指示します。
・「法哲学」のイメージをつかんでおきたい方は、以下の本などをご参考に。
 1. 長尾龍一『法哲学入門』(講談社学術文庫、2007年、1037円)
 2. マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫、2011年、972円)
 3. 中山竜一『二十世紀の法思想』(岩波書店、2000年、2310円)
 4.森村進編『法哲学講義』(筑摩選書、2015年、1836円)

【履修上のアドバイス】

 法律学・哲学などについての知識は基本的に前提としませんので、なんだか難しそう……とは思わずに、気軽に履修してもらえればと思います。

【定員ならびに履修者選抜方法】

 特に制限しません。社会問題についてがっつり考えてみたい学生であればどなたでも歓迎します。たとえば、以下のような学生にとっては特におすすめです。
 (1) 将来の志望は決めているが、基礎的な思考力を身につけ、視野を広げたい者。
 (2) 将来の志望に迷っているため、幅広くいろいろ考えてみたい者。
 (3) とにかく議論に参加して熱く語ってみたい者。

【担当者のプロフィール】

 学部では「法哲学」「法思想史」担当です。ホームページを作っていますので、詳しくはそちらをご覧ください。ツイッターやフェイスブックなど、各種SNSもご関心があればどうぞ。

ご質問などありましたら遠慮なくどうぞ。
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